かぜ・そら・とりのブログ

気ままに、のんびり。

AIは聞き耳をたてる(HAL 9000のインパクト)

先日、SF映画2001年宇宙の旅」を観たことを書いた。人工知能のHAL 9000が、ジッと無言で人間を観察して、自分で判断し、行動を起こす場面がとても不気味で怖かった。

 

HAL 9000は通常、役に立つしユーモアさえ持ち合わせたような頼りになるやつだ。しかし、最終的な判断基準は、彼の周辺で起こることや将来起こりそうなことが、彼に与えられた本来の(乗務員には隠されていた)ミッションに叶うのかどうか、それだけである。ヒトの気持ちや命さえ無関係であるところが怖しい。

 

そして我が家の通称オッケーグーグル(Google Home MiniとNest Hub)もアレクサ(Amazon AlexaのEcho Dot)もAppleのSiriも、みんな、名前が呼ばれるのをジッと耳を澄ませて聞いていて不気味だな、と思った。

 

今日、「えっ?」ということがあった。Facebookをつらつらと眺めていたとき、ある広告が目に止まった。それは、昨日「へー、美味しそー。珍しいね〜。食べたことないよー。」と喜んで、母からもらってきた商品そのものの広告だった。自分で商品の検索もしていないのに、急に出てくるなんて。あまりにも偶然過ぎる(それともよっぽど今、世の中で流行っている?)。もしかしたら、私が夫に「美味しそうなものもらったよ」と商品名を言ったかもしれない。それをオッケーグーグルが聞いていたのではないか?

 

実は以前にも似たようなことがあった。詳しくは忘れたが、夫と会話した、私の普段の生活からかけ離れているようなことが、翌日の広告に出てきた。この時も偶然とは思えなかった。

 

我が家のAIスピーカーたちは、アラームやタイマー、レシピの検索、音楽などで便利で心地よい生活を提供してくれる。が、彼らのミッションは「私たち夫婦の役に立つこと」ではない。工場出荷時点で彼らに課せられたミッションは、「あらゆる情報の収集、そしてとにかく何かを買わせること」。そしてGAFAのみなさんは知らないところで繋がって、私の等身大の個人情報の精度を日々高めている。

・・・と、思っておいた方が安全だと思う。だから、彼らの前で「これのパスワードなんだっけ〜」という会話はしないことにしている。

 

壁に耳あり障子に目あり。いたるところでGAFAの耳や目が私たちを観察している。HAL 9000みたいに。(映画のインパクト、ありすぎ!!)

 

kazesoratori.hatenablog.com

 そういえば「世界史の針が巻き戻るとき」(マルクス・ガブリエル著)の中に「我々はGAFAに『タダ働き』させられている」という記載があった。データで利益を得ているGAFAのために、タダでいろいろな情報をせっせと提供している(「雇われている」)という意味だ。

Facebookの写真だけでなく、我が家は音声でもせっせと情報提供に勤しんでいるってことかあ。

 

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