部屋の片付けをしていたらA5サイズぐらいのスケッチブックがわらわらと出てきた。なかには買ってきた時のまま、袋状の包装紙に入ったものもあった。
使った形跡のあるものでも、ほんの数ページに練習的なイラストや、植物的なもののスケッチがちょこっと描かれている程度。
絵を描くことが趣味ってわけじゃない。
何かのきっかけがあったのかどうだか思い出せないが、急に「このままじゃダメ。前を向かなきゃ!」と思った時にスケッチブックを買う、という癖があるのは自分でもわかっている。
包装紙は、会社の近くの地下街にあった小さな画材屋さんのものだ。会社で何かあって、毎度衝動的に購入していたみたい。前回買ったことすら忘れているのになぜか同じ表紙、同じサイズのスケッチブック。
その時の思いを絵で表現したいと言うわけでは無く、スケッチブックになにかを描くことで、ざわざわとした心を落ち着かせることを図ったようだけど、スケッチブックを買っただけで満足した、という顛末だったと思われる。
「スケッチブック」は無意識な私にとって何かの象徴なのかもしれない。
もう長いことスケッチブックを買っていない。小さな画材屋さんも無くなって久しい。
だけど、そういえば「急に思い立って始めたけど長続きせずにフェードアウト」を繰り返している私のブログもスケッチブックと同じだなあ。
今回ブログ(シーズン3)を書き始めたのは、文章を書くことで、定年という人生の一区切りを前にざわつく心を落ち着かせたい、そんなところだろうか。