かぜ・そら・とりのブログ

気ままに、のんびり。

本、帰る

このたび夫の部屋から3冊の本が発掘された。というより救出され、持ち主である私の元へ帰還を果たした。

夫の部屋は、大切なものなのかゴミなのかわからないもの(私から見るとほとんど後者)で溢れかえっており、本棚にも二重三重、縦横ナナメに本などがぎゅうぎゅうと詰まっている。資源ごみ置き場の方がはるかに整理されているといったカオスであり、紙たちの末路に合掌しそうになる。

 

オリンピックでJAPANや日の丸を毎日目にしていることもあって、日頃よりも「日本人」を意識したためだろう。私の(まあまあ整頓された)本棚にあった「情緒と日本人」(岡潔著;2008年第1版第1刷)が目に留まって読み返してみた。「はじめに」の中に「国家の品格」に触れた部分があり、そーいえば・・・と私の藤原正彦コーナーを見たら・・・お気に入りの本が無い!? しばらく探して、ふと夫に貸した(オススメした)ような気がしてきた。

「え〜、記憶にないよー」「あー、そこ、触らないでよ」とぶつぶつ言う夫をテキトウにあしらいつつカオスに分け入って、今回の救出劇となったのであった。おまけにこの捜索の過程で先に他2冊も発見されたのであった。

 

○「国家の品格」(藤原正彦著;2006年 23刷)

○「効率が10倍アップする新・知的生産術-自分をグーグル化する方法-」(勝間和代著;2008年 第4刷)

○「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」(戸部良一他著;2009年 39刷)

 

この3冊はこれまでに読んだ本の中でもっとも目からウロコ度、インパクト度がとても高かった本に属する。発行年からするともう10〜15年前に読んだらしい。自分の部屋の本棚にないことに気づいていなかったが、私の心の本棚の一番目立つ場所に置かれていた本だ。

 

夫にオススメしたこともすっかり忘れていたのだが、強烈なインパクトや、この世界観や価値観を夫と共有したかったのだろう。「この本、すごいよ!読んでみて。」「うん。読む。」などという会話が毎回交わされたに違いない。その後、長きにわたり埋没することになろうとは。

 

教訓。「読んでみて」と渡した本をその人が読むとは思うなかれ。

 本は、自分で手に取らない限り読まないものだと痛感した。わたしも、そうだから。昔、仕事で知り合った本社のおじさまが、なぜだか社内便でやたらに本を送ってくださった。どれも面白そうだったのだが、ついぞ読み切ることはなく、溜まっていくばかりで、やがて黄ばんでいった。

 

夫の部屋にあった私のお気に入りの本は埋もれていたお陰で変色も無く、紙がキレイに白いままだったことは幸いとしよう。

 

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