かぜ・そら・とりのブログ

気ままに、のんびり。

嘱託1年生

はてさて、嘱託社員になってから早1ヶ月が過ぎようとしている。
会社としても歴史ある制度ではないためか、明確な「使い方マニュアル」「評価マニュアル」があるんだかないんだかよくわからないが、今のところ本人としては案外気楽で気に入っている。

嘱託3年生の先輩がおっしゃるには、会社との間の取り決めはA4の雇用契約書に書かれていることが全て。一般社員のように各自で目標設定もしないから、それをベースとした査定もない。自分が心地いいと感じる立ち位置や取り組む範囲を自分で決めてやっていくといいよ、とのこと。

 

嘱託社員になってお給料が減った分、担当するお客様も減り、プロジェクトの取りまとめ的役割やなんとか委員という部門の窓口的業務もお役御免となった。
心情的に変わったのは、会社や組織をより良くしていこうとか若者たちに成長してほしいとか、そんな“ご立派な”ことは考えるのをやめたこと。正社員の時は管理職じゃなくてもそんなことを考えたりしたけど、つまりそんなことに思いを巡らせたり心を砕いたりすることが正しい在り方だと思っていたけど、もう自分の仕事じゃないと思うから。

 

と上から目線なことを書いたが、これはちょっと嘘。日々何かと気になる。「もっと〜すべきじゃないの?」「従来、これはね・・」「そもそもこれって・・」などとつい口に出したくなる。
でも敢えて言わない。若い力が会社を変えていこうというとき、定年退職して嘱託社員となった私はもうお呼びでないのだ。だれも私の意見なんて求めていないよ、とシャッターを閉める。
自ら疎外感をまとって自己防衛する、小賢しい嘱託1年生である。

 

組織の中で自分のキャラやスタイルが定まらなかったりミッションが見えないと落ち着かないものだ。
立場が変わったことを自覚して、このへんのモヤモヤの整理ができたところで気楽になった。肩の力が抜けたせいかお客さま対応もますます楽しい。ヒトとしてどーなの?と言われない程度に与えられた範囲の仕事をフツーにやる。もちろんお客さまに対しては真摯に。

 

このへんが、先輩がおっしゃるところの「心地いい立ち位置」、かな。