かぜ・そら・とりのブログ

気ままに、のんびり。

虫の音

照明を消して「オッケーグーグル、おやすみ」と言うと、女の人の声で「おやすみなさい。〇〇さん」、続いて明日の天気が告げられ、朝の目覚ましアラームの時間を尋ねられるので「5時」などと答えるルーチン。少しの間のあとで、虫の音がフェードインしてくる。

  ちろちろ、りーりー、ちちち・・・

文字には書けないけど、夏の終わりごろ遠くの草むらで泣いているコオロギやバッタ類の鳴き声。

 

夏の喧騒が過ぎて、朝晩に涼しさを感じるころの実家の庭を思い出す。

高校性の私。急に始まった虫の音に「あ。勉強しなきゃ。」と我に返る。家族を起こさないよう、そおっと、庭にでて芝生にはだしで立ってみる。夜露でひんやりとした芝生の感触が、夏のほてりが残って落ち着かない心を冷ますみたいに。

 暗い空に手を伸ばす。この指のずっとずっとずっと先まで決して果てることのない宇宙がある。宇宙の中の孤高な地球。私というちっぽけな存在の周りで、命を繋ごうと奏でられる虫たちの音色。

 

「おやすみ」のあとの虫の音に心地よい眠気を誘われる・・・・

と、いうには少し語弊がある。私は、とても寝つきがよいのだ。

目を閉じると、ものの数秒で寝入ってしまうほどに。 

 

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目指せ ディレッタント

趣味らしい趣味がない。やはり「老後の趣味」が無くては何かとよろしくないのではないか、今のうちに何か夢中になれる楽しみを見つけておかねば、と妙な切迫感めいたものがわく。

 

まず、何を以って「趣味」と言っていいのかがわからない。幸か不幸か莫大な人生の時間を費やしてきた「会社員生活」がそれなりにいろいろな意味で面白いのだけれど、これはさすがに趣味ではなかろう。

本を読む、勉強会に顔を出す、花を植える、お菓子を作る、ウオーキングに出かける・・・これらもそれなりに全部楽しい。特に「学ぶ」「知る」という感覚には心躍るけど「趣味」と呼ぶには薄っぺらく、認定には至らない。

 

しかし、茂木健一郎さんの本(「ど忘れをチャンスに変える思い出す力」)にヒントがあった。自分の興味に従って楽しいと思うことを、将来どう役に立つのかなんて関係なく、好奇心をもって学びつづけよう。そのうちエピファニーに出会える、と。これには勇気づけられる。

 

と、思ったら三木清先生の「人生論ノート」には、真に生活を楽しむにはディレッタントではだめだよとある(ものすごく難解な本なので、たぶんそんな意味・・・)。ディレッタントとは「専門家ではないが、芸術や学問を趣味や道楽として愛好する人」のことらしい。 ネガティブな書かれようだが、ディレッタンティズムを楽しむのもよいのでは。

よし。エピファニーの前に、まずは「目指せディレッタント」だ。

 

なお、三木先生によると、懐疑する力を失うと、ディレッタンティズムの落ちていく教養のデカダンスになるという。

よくわからないけど、なんか、カッコいいゾ。

 

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ビッグデータと哲学的なAIで・・・

突然だけど、政党政治って好きじゃない。さて投票しようというときに、世の中のゴマンとある社会的課題の対策や未来へのビジョンについて、「1人」または「1政党」を選ぶなんてムリがありすぎる。どの政治家も政党も帯に短しタスキに長し感がある。

どうせ投票するなら、人や政党ではなく、課題一つ一つの解決策や、ビジョンの候補案に個別に投票できたらいいのに。

 

AIをアイと読んでしまいそうなおばちゃんだけど、空想する。

ビッグデータとAIを使って、対応すべき課題が優先度付きで示されたりしないかしら。目安箱アプリなんかで、善良な市民が、社会的個別的事項について自由に意見する。原発、環境対策、災害対策、感染防止、待機児童、介護、散歩道の犬のフン、バスの乗り方、ゴミの捨て方など様々なことついて、日頃困っていること、疑問に思うこと、対策案、要望、将来像などを何でも自由に入力。

入力された市民一人一人のさまざまな思いのビッグデータをAIが分析して、問題のありかや方向性についてアウトプットする。無用なフィルターやバイヤスや忖度なく。「今、人は何に困っているのか」「何に希望をみいだしているか」「どんな社会にしていきたいか」。

 

いくつかの解決案をつくるロジックには、科学と共に哲学的味付けを加える。例えば、「功利主義」か「自由主義」か「直観主義」か、みたいな。「幸福とは何か」の賢人の知恵も混ぜ込む。

科学や哲学を使って、市民の生の声から、よりよい社会にするための「案」がつくられるといい。投票はそれから、といたしたい。最後は人が「民主主義」で決めて実行する。

 

AIの浸透で、なくなってしまう職業があるといわれている。

「政治家」とう職業もそれかなあ。

 

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山なし谷なし

数年前、ライフチャートというものを書いたことがある。横軸が時間(年齢)、縦軸が充実度(真ん中がゼロで上下にプラスとマイナスの象限がある)、自分が生きてきた人生を振り返り、その時々の充実度を曲線でつなげて描いて自己理解を深めよう、というもの。

 

書いてみたら、就職前に1度、30代半ばで上司と折り合い悪く1度、ミゾ程度の凹みはあったが、プラス側で高くもなく低くもなく、ずーっと高原状のチャートになった。

 

山も谷もない。

本当にありがたいことに、自分や大切な人が大病を患ったり、事故にあったり、人とモメたり、大きな決断を迫られて思い悩んだりといったことがほぼない。

大失恋も不倫も離婚も、世界ひとり旅も、転職も起業も、宝くじ当選も破産も、何もない。波瀾万丈を求めるわけではないが、これじゃあ本はかけない。日経新聞私の履歴書」だったら、1か月間の連載中、何事も起こらず今に至って終了。

なんというコンサバティブな半生。

 

「保守的な人の特徴1:用心深い」ですって。

そういえば・・・。

たぶん、2歳頃のモノクロ写真。少し大きめの椅子の上に小さな子供用の椅子を重ねてその上に、ちょこんと私が座ってこっちを見ている。自らそこに登って座ったのであろうが、明らかに緊張して顔はこわばり、小さな手はしっかりと椅子をつかんで、膝は閉じ、足の指は踏ん張っているようにも見える。私は、両親にとって初めての子供だから、弟が生まれるまでの3年間はアルバムに母の字で説明書きがある。

 

高い所に登るのは この位のところ

あんがい、注意深い(臆病なのかも知れない)

 

母よ!!

あなたが見抜いた通り、あなたの娘は「この位のところ」で半世紀以上、誠に安穏無事に過ごしておりますですよ。(感謝)。

 

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記憶のかけら

時間は、記憶のかけらをふるいにかける

  

記憶は、最初は大きな塊だったのに

ふるいに乗せられ、揺らされていくうちに

だんだん割れたり崩れたり

小さなかけらになっていく

角がとれて丸くなったり、磨かれて光り出すものもあるけど

最後はさらさらと砂になって、ふるい落とされて

消えてなくなる

 

だからそれでもふるいに残ったものは

初めから硬くて壊れにくい塊だったり

削られ崩れていくうちに

塊の中から出てきたダイヤモンドの粒だったり

 

これ以上壊れてふるいの外に流れ出てしまう前に

ずいぶんと小さくなったかけらを拾いあげる

拾いあげたかけらは、大切に宝物入れにしまおう

 

歳をとると、だんだんと、ふるいのメッシュは大きくなっていく

早くしないとダイヤモンドの粒までふるい落とされる

 

そうだ、ブログに書こうっと!!

 

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梅雨の晴れ間

本日は梅雨の晴れ間、しかも快晴。

ソファーのムートンを剥ぎ取り、デッキの椅子に広げて干した。冬じゅう使っていたライトダウンのベストや膝掛けもやっと洗って、シマトネリコの枝に1枚ずつハンガーにかけて吊るして干した。

 

気温27.2度、湿度57%、爽やかな微風。クッションまで持ち出してデッキの椅子に座る。風で揺れる木の葉の音、鳥の声、輝く緑、オーニングに映って揺れる枝の影・・・

ムートンがすっかり日陰になっているのを見て、ずいぶんと時間が経ったことを知った。

 

ひところ、何かと競うように「晴れた!どこかに行かなくちゃ」と追われるように出かけていた。「何もしない休日を過ごす人はダメは人」と評価されるんじゃないかと、勝手に恐れていたのだと思う。人からどう見えるかを気にしてファサードを飾っていた。ほんとは、おうち時間が一番好きなのに。

 

コロナ禍でいろんなパラダイムシフトが起こった。私自身に関係するところでは、在宅勤務の開始、不要不急の旗印のもとでの積極的な外出自粛など。本を読んだり、ブログを書いたり、会社生活以外のことを考える時間が増えた。そして、こんな美しくも何もない穏やかな休日に、ささやかだが満ち足りた幸福感に浸ることを歓迎している自分に会えた。

 

あまりにも長い時間、座ってぼうっと外を見ていた。 

「お布団や洗濯物、取り込むの、手伝ってもらえるかな?」

夫は、家事で忙しそうに動き回っていた。あらま、ごめん、ごめん。

 

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思い出の棚卸し

唐突に始めたブログだが意外にも続いている。何故、何を書きたいわけでもなく、何の方向性もなく始めて、思いついたことをただ書いている。

そして気づいた。「思い出話」が多い。思い出の棚卸し状態だ。

 

なんとなく感じていることを言葉や文章にすると、自分の価値観とか軸とかそういったものがうっすらと形になって「そうか、そうであったか」と妙に納得したりする。過去の話の場合は、その時の自分と今を行き来するなかで、思い出どうしが繋がってることを発見したり、忘れていた自分の興味や感情に改めて触れているような気がして、なんだか楽しい。

 

以前、読んだ本のことを思い出した。

茂木健一郎さんの「ど忘れをチャンスに変える思い出す力」(ボケ防止・記憶力アップの本かと思い、買って読んでみたら、全然違っていた)によると、過去を思い出すこと、つまり何に興味があったか、何をやりたいと思っていたのかに思いを馳せることで脳は創造性を発揮できるようになるらしい。

 

思い出話は未来につながっていくみたいだ。もうしばらく棚卸しを続けよう。ものごころついてから半世紀分はあるからネタは尽きない。

 

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