朝、夫が先に起きて身支度を始め、私がなかなか起きて来ない時、夫からの「寝室で童謡かけて」という指示により、私の枕元に置かれたオッケーグーグルが童謡を鳴らし始める。5歳児作戦だ。どういう選曲なのかわからない。先日までピアノのソロだったが、今朝は初めて聴く曲だった。
♪すいかのめいさんち〜、○×%△ 、すいかのめいさんち〜
耳に残るメロディで元気に繰り返されるフレーズ。え?スイカの名産地?まさか。
まさかではなく「すいかの名産地」という童謡であった。スイカの名産地でいったい何が起きたと言うんだ?スイカの名産地でとうもろこしの花婿と小麦の花嫁が結婚式?
すごい。大胆だ。そして、なんと自由な。きっと、童謡の歌詞を書く人って、脳がふわっふわで、発想が解き放たれているのだろう。スイカの名産地と聞けば、農家さん/重い/赤い/甘い/夏・・私だったらこの程度。
ずっと前、ラジオ番組か歌なのか忘れたが、「クマさんたちが車を運転して帰りました」と言うような話が聞こえてきた時、一瞬、頭の中が真っ白になった。それまで続いていた頭の中の情景やロジックに、急にシャッターが降りたように、理解ができず思考停止状態になった。
我に返って、大人になり過ぎたのか?と焦った。クマさんが運転する世界だってあるさ、そんな世界の話だよ、と自分を諭さなくてはならなかった。ものすごく心身ともに疲れている時だったと思う。脳のイマジネーションやファンタジーをつかさどる部分が壊れかけていたのかもしれない。
もともとアメリカ民謡のOld MacDonald Had a Farmを原曲とするらしい。この原曲は「ゆかいな牧場(マクドナルドじいさんの牧場)」という歌にもなっている。そういえば「いちろうさんの牧場でイーアイ イーアイ オー」は歌った覚えがある。また、高田三九三さんは、すごい人だった。「メリーさんのひつじ」(アメリカ民謡)、「ロンドン橋」(イギリス民謡)などの訳詞を作られた人。
童謡って奥が深い。