かぜ・そら・とりのブログ

気ままに、のんびり。

ミズアブさんのコンポスト

もう10年ぐらい経つかもしれない。庭にコンポストを3台並べて置いている。高さ80cm程度、緑色のでっかいプリンみたいなバケツ的なやつ。底は抜けていて、10cmほど土を掘って埋めて使う。

日々のお料理で発生する生ゴミ、つまり根菜や果物の皮や、タマゴの殻、鶏肉の骨、魚の頭や内臓などなどを、上部のフタを空けてドサっと投入する。いっぱいになったら、隣のコンポストを使い始める。いっぱいになった方はそのまま1〜2年放置して熟成後、肥料として庭に撒く(分解できず白骨化した鶏の骨が散らばって何かの事件現場のようだが)。

 

本来、コンポストの中で生ごみはさまざまな微生物が分解し、堆肥のもととなっていくものなのだが、設置して程なく、我が家の生ごみ処理の主役は、いつの間にか入り込んだ、いわゆるウジ虫たちになった。フタを開けた時は悪臭(夫が言うには虫のフンの臭い)がするし、基本的には「ウジ虫」なので駆除するものだったのかもしれない。が、我が家のゴミ処理部隊としてその旺盛な食欲が買われ(退治するのも忍びなく)今に至っている。

 

調べたら、アメリカミズアブの幼虫たちとわかり、「ミズアブさん」と呼んで、頼りにしている。なにしろ処理能力がすごい。特に夏の間は、表面を覆い尽くす(それも、立った状態でびっしり)ほどの数で、投入した生ごみを1日で食べ尽くす。

冬の間、ミズアブさんたちは姿を見せなくなる。すると、生ゴミはそのまま(キャベツの葉などは冷蔵庫のものよりみずみずしいまま)で溜まっていく。春が近づく頃、「まだミズアブさんたち来ないねえ」と夫はつぶやく。暖かくなってコンポストの中に、待ちに待ったミズアブさんたちを見つけると「来たっ!」と歓喜の声をあげる。

 

このミズアブさんたちにはいろいろ謎がある。

生ゴミがある時は、大部隊で仕事しているが、食べ尽くしたあとは姿がない。黒い土のような内容物の中に潜っている、が夫の見解。

■あれだけの数の幼虫がいるのに、なぜか蛹らしきものは見ない。観察がたりないのか。

■成虫(約1.5cm、黒くて羽がある)が、フタを開けた途端に中から大挙して飛び立つようなこともなく、個体を見かけることがあっても周辺で年に4-5匹程度。

コンポストのフタを開けるのは一瞬だし、しっかりロックがかかる構造。成虫はどうやって侵入し、大繁殖しているのか。

不思議だ。

 

昨日、家の中に珍しく成虫がいた。刺すような虫ではないが、羽音が気になるので窓際に誘導してチェックアウトいただいた。なんとなく愛着を感じたのは、毎日、私たち夫婦と同じモノを食べて育った家族・・のような気がしたからか。

 

例によって、改めてアメリカミズアブをググってみた。幼虫は栄養豊か、家畜などの代用飼料になるらしい。やがて食糧危機が訪れたら、ヒト用の食料にもなるかも?そうなったらミズアブさんたちは、ますます循環型社会に貢献することになる。立派だ。

 

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