テレビはあまり観ない。特に、もう何年も、民放をほとんどみない。とはいえ、面白いことはあるかなと期待して本能的にチャンネルを変えてみたりして、たまに、バラエティ番組などに手が止まることはある。そして、しばしば「えっ・・」と声を詰まらせる。綺麗だったあの女優さん、かっこよかったあの歌手、シュッとしていたあの解説者が・・・。
「こんなに、歳をとってしまったのか・・」
もちろん、彼らは今でも美しくかっこよくスマートだ。でも私にとっては、テレビでの接触機会が長い間ほとんどないまま、歳を重ねた彼らが突然目の前に現れた状況となり、時間の流れを認識することができないうちにその変容ぶりに衝撃を受ける。
自分が歳をとることにネガティブな気持ちをもっているわけではない。しかし、失礼ながら、「老い」を目の当たりにする瞬間に凍り付きそうになる。
ときどきそれとなくFacebookなどに近況の写真を載せる、年賀状はもう何年も会っていない人だらけだから毎年夫婦2人の写真付き、会社のオンライン会議では率先して顔を出す。
長い空白時間の末、何かの拍子に顔を合わせてしまい「しばらく見ない間にとんでもなく老けたねえ!!」などと、相手にいらぬインパクトを与え、不用意に驚かすようなことがあってはならぬ。時々、写真なり映像なりで姿を見せておくことで、じわりと、ワクチンのようにインパクトを薄めてあげる作戦だ。
民放は観ないけど、NHKはよく観ている。ずっと 「ブラタモリ」を観ているから、タモリさんはまるで老けない。