かぜ・そら・とりのブログ

気ままに、のんびり。

やあ、いとしいひと

朝のバス。
いつものように一番後ろの窓際の席に座って御多分に洩れずスマホを取り出し、ブログを読んだり、下書きしてみたり。

横の若者はアニメの女の子動画に見入っている。前の席の中年の男性は窓の外の景色を眺め、その横の明るいブラウンのロングヘアー女子は・・・熱心にお化粧中。

気づくと女子はお化粧を終了し、LINEを開いていた。

ー やあ、いとしいひと。

揺れるバスの中、斜め右前方60cmの小さなスマホ画面の吹き出しの中の、そんな1行が目に飛び込んできた!
近くも遠くもよく見えなくなった私の小さな目。メガネ屋さんに勧められて購入した「中近両用眼鏡」を思わず鼻の正しい位置へと引き上げた。

ー 私は本当に1日中あなたのことを考えていました。
ー あなたのことが大好きです。

なんと! そして女子は返す。

ー 私はあなたの夢を見ました。

身を乗り出したくなるのを堪えつつ必死でピントを合わせ、霞んだ中に文字を拾う(少なくとも私にはこう見えた)。妄想するのに余りあるインパクト。
付き合い始めたばかり?遠距離恋愛?小説家だったら、ここからどんな物語を紡ぎだすかしら。

今どきこんな一途な言葉で心を通わせあってるなんて。恋ってすてき。若いってすてき。
あぁ〜ぁ、私も恋がしたいわあ(← ここ、「おはよう忍者隊ガッチャマン」のベルクカッツェの声で!)

バスが目的地に着いた。
窓際の男性が降りるため、女子も立ち上がった。私は、つい、どんなコかしらと好奇心と羨望をこめて女子の顔を見上げた。

?!・・・40代・・??
私はバスを降りて半ば呆然として地下鉄の駅へと降りていった。

<その後の考察>
そもそも「いとしい人」なんて心を震わせる台詞は、若者同士の恋愛では語られないよなー。大人の恋愛こその、昭和世代こその(昭和カップルと決めつけている)ピュアな愛情表現なのだ!

このブログで個人が特定されることは無いと思いますが、のぞき見してごめんなさい。恋の成就をお祈り申し上げます。
それとも、何かのアプリですか?