かぜ・そら・とりのブログ

気ままに、のんびり。

またも、ちょっと前の近況(感謝とか好奇心とか)

このたびの入院で、心配してくれた家族、友人、そして、お仕事で迷惑をかけた(かもしれない)会社の方々には深く感謝申し上げたい。

何より私の無事を一生懸命祈ってくれた夫くん。たかだが抜歯。でも、もしものことがあったら・・・。そんなことを考え始めたら怖くて震えが止まらなくなりそうで極力考えないようにした。夫くんの方も私が何かと良くない想像をして怖がっているのではないかと心配してくれていたらしい。

 

でも・・・周囲の心配をよそに、初入院は好奇心をそそって止まない体験でもあった。

 

看護師の皆さんの24時間体制のお仕事に初めて触れた。ほとんどが若い女性だったが彼女たちが背負う責任、信頼、そして献身などに敬意を覚えずにいられない。一方、毎日2人組で担当してくださるのだが、妙に個性(バラつきとも言える)があって面白いなあと思った。

 

外来担当、麻酔担当、執刀医と言った医師たちも思いのほか若くて、短い会話だったが人間的な魅力を感じる人たちだった。女性のお医者さまはみんなマスクからのぞく目もとも涼しくシュッとしていた。おひとりだけ、私と同じ歳の女医さんもいて、年の功というか、おばさまの安心感というか「ダイジョウブよ!私たち、まだまだ体力あるから!」と言われて「私たち」に苦笑した。

 

退院してからしばらく、不思議な感覚だった。胸が痛くて苦しかった。心臓や肺がどうしたというわけではなくて、遥か昔に感じたことがある「恋」の痛み、まさしくそれだった。なんて素敵なの!もっと一緒にいたい!もっと知りたい!・・・大学病院という巨大なシステムを。

病室に来る看護師さんはいつもワゴンと一緒である。ワゴンには医療用のいろいろと共にノートパソコンが載っている。きっと、私の全て(カルテ、医療計画、お薬、様子、発言などなど)が登録され院内で共有されているのだと思う。システムの中でたゆたう私のデータたち、医師、看護師、薬剤師などの役割と役割をつなぐ見えない糸。間違いが許されない世界のシステマティックな仕事・・・に、心が震えたのであった。

 

1日に診察の予約が3000人近く、入院の手続きをする人が300人近く。直接、治療にたずさわる方々のほか、お掃除やお食事、事務の方々合わせると、一体どれほどの人が関わっていることか。今日もまた、あの巨大なシステムが人の命のために稼働しているかと思うと胸がジンとなる。

 

1月に入って新型コロナの感染がまた拡大する中で、医療に関わる方々に心から感謝とエールを送りたい。