かぜ・そら・とりのブログ

気ままに、のんびり。

給食

朝のお弁当作り。ガラスのボウルにモヤシとゴーヤの薄切り、鰹節をかけてお醤油を少したらして電子レンジで1-2分。チーンと鳴ったら出来上がり。

扉を開けたら、モヤシの香りがむわっと鼻腔を刺激して、不意に給食のことを思い出した。

 

小学校1年生の頃、内弁慶でかなりの小心者だった。学校というものへの緊張感からか、給食をたいらげることが出来ず、幾度となく、みんなが帰ったあとも食べ残しが乗った給食のお皿と共に居残りさせられていた。

 

先生は、私がよほど好き嫌いが激しくて食べないのだと思ったのだろう。何でも食べる元気な子どもになってほしいという思いがあって、ご指導されていたのだと思う。だが、どうして食べないの?と問われても、緊張で胃の入り口が閉じたみたいでどうしても喉を通らないのです、と主張できず、泣きながら先割れスプーンをくわえるばかりだった。

 

ある日、またも居残っていた私は「じゃあ、何が好きなの?」ときかれ反射的に「キャベツの炒め物」と涙声で答えた。先生は「え?」と絶句し嘆息をもらした。その日のメニューはまさにそれで、目の前の金物のお皿の上にはソースか何かで味付けされたキャベツの炒め物が乗っていた。

その後、先生と親が話して、私がほとんど好き嫌いはないけど、緊張で食欲を無くしやすい、やや神経質な子どもだとご認識いただけたのか、私の方も慣れて少しずつ胃が受け付けるようになったのか、居残りの記憶はない。

しかしある時は、食べきれなくて残したパンを細かく粉砕し、あたかも自然発生したパン屑のように偽装して、食べ終わりました~と食器置き場に持って行ったりした。保身に走り、大人を騙そうとする子どもが誕生した瞬間だった(結果「これは誰の皿?」と見破られたのだが)。

 

ここまでの話にモヤシは登場しないのだけど、安い食材だから給食の代表的なにおいの一つだったかも。

 

その後、2年生になったとき、何がどうしたことか、私は別人になった。1年かけて学校というものに慣れたのか、牛乳を飲む速さを大柄で眼光鋭い浜口くんと競った。給食はもちろんペロリと食べた。

物事に慣れ切ったときの私のふてぶてしい神経・・・このあたりで開花した。

 

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 穏やかな暮らしへ
にほんブログ村

 

にほんブログ村 シニア日記ブログ 50歳代へ
にほんブログ村